新型コロナ影響と対策3/業界変容か、新しいギフト習慣で市場開発

ビジネス構想のチャンス A社(製造・卸・小売)

3〜5月の製造卸部門の売上げは横ばい。今後は下がっていくのではないか。コロナがなくても、毎年数%のギフトマーケットが縮小していくわけで、3年経っても、5年経っても元の100%に需要や市場が戻ることはない。その中で生き残れるか、選ばれるかという戦いになる。旅行業や飲食業はコロナ禍で大きく売上げを減少させているが、ギフトもそれに付随して下がる業種だ。それだけに今夏の中元商戦が非常に気になる。人が外に出なければ、6〜8月の売上げは2割減ると予測する。

お返しギフトはシュリンク傾向だが、ネット販売は伸びている。今年の「母の日」もネットが伸びた。「ハロウィン」や「父の日」など新しいイベントを育て、お返しでない新しいギフトの習慣を作っていく必要がある。習慣づけを変えなければならない。そして小売業は業態を変えなければいけない。百貨店も変わらなければいけない。

ここ数年は売上げのことだけを考え増収増益で推移してきたが、今年は売上げを追いかけることなく、じっくりとビジネスに取り組めるチャンスを頂いたと考えている。「今後、業態はどう変わるのか」「プレゼントや自家需に連動するギフトとはなにか」「宅配はどう変化するか」など、新しい取り組みを進めることができるポジショニングを得たと思っている。

続きは2020年7月号(6/15発行)掲載

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