匿名インタビュー/断トツ地域一番店の今

商圏という“土作り”から始める時代

ネット販売も「ギフト専門性」と「人間力」が武器

米作りは土作りから

この10年間のギフト市場、ギフト業界の変化には大きなものがあります。社長は以前、ギフトショップは生き残れるが、そのためには断トツの地域一番店にならなければいけないということを強調していました。現在はどう考えていますか。
「その考え方は変わっていないだけでなく、さらに強化されています。昔から『米作りは土作りから』というキャッチフレーズがあります。ギフトの店舗もこれからは商圏という土作りから始めなければいけないと思っています。これまでは店舗があれば外商もあり、そこにギフトの需要が発生すれば、田んぼで稲を刈り取るように、点の形で刈り取っていけば良かったのです。そんなに土作りをしなくても、刈り取るだけの需要があったわけです。今は、刈り取りも大事ですが、最高の土作りをすることの方がさらに重要で、徹底した土作りの努力が求められるようになりました。このことが鮮明になって来ています。
お米の比喩で言いますと、今まで勝手に刈り取りできるくらいの米が収穫できたのですが、最近はどこを見渡しても、稲に十分な実がついていないのです。ですから、良い土作りをして、植えた苗がしっかりと実に育つように、店舗で刈り取りできるように努力するという考え方が必要になっています。以前は刈り取りの需要がいっぱい発生していましたが、これからは自分たちで良い土壌を作るために汗を流し、努力して土から苗から作っていかなければいけない。そうしないと需要が生まれません。今は売上げが毎年2ケタ増で伸びるという時代ではないのです」

 

続きは2020年4月号(3/15発行)掲載

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