「分身ロボットカフェDAWNver.阝」と「分身ロボットOriHime」
障害を抱える就労希望者に社会とつながる選択を創出するロボットトカフェが、2021年度のグッドデザイン大賞(俗称:Gマーク大賞)に決定した。
(公財)日本デザイン振興会(会長・井上元美)は11月2日、東京都港区の東京ミッドタウン・カンファレンスルームで「2021年度グッドデザイン賞大賞記者発表会」を開催した。大賞には㈱オリィ研究所の『遠隔就労・来店が可能な「分身ロボットカフェDAWNver.阝」と「分身ロボットOriHime」』に決定したと発表した。
遠隔操作デバイスである分身ロボットOriHimeの開発と、ロボットを活用したカフェの取組みが特徴。障害や病気を抱えた外出困難者が、ロボットを操作することで、自宅から接客することを可能にした。企業との採用マッチングの場や社会経験の少ない障害者の就業訓練の場としても機能する。
受賞した同社の吉藤オリィ代表取締役CEOは「身近にいた身体機能の不自由な人が抱いていた、仕事をしたいという望みをかなえたい一心から始まったプロジェクトを、今後さらに世界へ向けて、多くの人が就労していけるためのモデルとして大きく育てていきたいと」と抱負を熱く語る。
本年度のグッドデザイン大賞の受賞は1608件(審査対象数5835件)。この中から選出された大賞候補であるファイナリスト5件に対して国内外のデザイナーや建築家、専門家など各分野で活躍している88人の審査委員と、本年度グッドデザイン賞受賞者および一般からの投票を実施した結果、2021年度のグッドデザイン大賞が決定した。