ラジオライトや防災商品を長年手掛けてきた㈱スターリング(大阪市阿倍野区)吉井章人社長に、人気商品だった「手回し充電」をやめた経緯を聞いた。
防災グッズは数あれど、懐中電灯とラジオは間違いなく必須アイテムだろう。同社はこの2つを一体型にしたラジオライトを1990年代から発売。当時は水や食品の備蓄期限に比べ乾電池の寿命が短かったため、乾電池がなくても起動するラジオライトへの需要が高まっていた。
それを受け、2001年には手回し式のダイナモ充電タイプでソーラーパネルも備える機種を開発。販促景品や記念品としてロングセラー商材となった。その後、携帯電話が普及し始め、充電もまかなうニーズがでてきたため、2004年にラジオもライトも備え、スマホも充電できるダイナモハンドル式の「マルチパワーステーション」へと進化を遂げ、グッドデザイン賞も受賞した。
2025年8月号(7/15発行)掲載