漆器・陶器・ガラスの国内最大級の見本市「名古屋テーブルトップショー2024」(日本陶磁器卸商業協同組合連合会主催)が、6月4・5日の2日間、名古屋駅前のウインクあいちで開かれた。今回で60回目。テーブルウエア・ハウスウエアメーカー17グループ・84社が集結、新作や人気商品を競った。
西海陶器㈱(長崎県波佐見町)は使い勝手の良い新企画商品4点を提案。使い回しができる、重ね合わせができるをコンセプトに、プレート、マルチボウル、丼を開発した。3サイズ3柄あり、それぞれ蓋や受け皿の役割を果たすこともできる。いろんな組み合わせを楽しんでもらう狙いだ。同社のオリジナルで、第1弾は「染付」で発表した。総菜が最後まですくいやすい形のボウルも提案、三段重のような使い方も可能。また、素材の半分が磁器で、半分が土ものという「半磁器」製品も披露。素焼きの状態にしてごはんがこびりつきにくくしている。電子レンジ、食洗機にも対応。雑貨店向きで、無地でナチュラル感のあるデザインが特徴だ。同社は「土ものは雰囲気はいいが、実用的でないという声がある。そこで半磁器の素材を使用した。幅広い世代に使っていただきたい」と話す。
㈱アワサカ(岐阜県瑞浪市)は、優れた技法で新商品の特徴を浮き上がらせた。「IROE GLAZE」は日本の伝統的文様がテーマ。イングレーズ技法を用い、釉(うわぐすり)の上に絵付けをして焼くことで、絵の具を釉薬の中に沈み込ませている。絵柄の剥がれがなく、電子レンジ・食洗機に対応できる。同商品は撥水加工も施していて、イングレーズと重なってデコボコとした手触り感のあるのが特徴になっている。
2024年8月号(7/15発行)掲載