㈱薫寿堂(神戸市)では進物用線香とお香が好調だ。コロナ禍が続く中、昨年6月以降から業績は回復基調に入り、7月には前年の売上げを完全にオーバーしたという。その後も今年に入って昨対プラスが続き、今期の進物用線香の売上げは昨対2ケタ増の伸びを示している。お香に関しては海外輸出、特にアメリカ向けがクリスマス商戦を控えて好調な動きだ。
進物用線香が好調の背景について魚住朋樹社長は、「コロナ禍で葬儀や法事で人を呼ばなくなったが、参列にいけない分、線香を贈って最後のケジメとしたいという気持ちを持つ人が多くいるのではないか。お世話になった人に何かを贈る気持ちが日本人にはあり、無難な贈り物として線香が選ばれているようだ」と話す。
2021年11月号(10/15発行)掲載