東京・日本橋の歴史的な名所として全国から多くの観光客が訪れ、フォトスポットとなっている日本銀行。重要文化財である本店本館の向かいに貨幣博物館(正式名称は日本銀行金融研究所貨幣博物館)がある。日本銀行創立100周年を記念し1985年に開設された。
館内には古代から現在に至るまでの数々のお金が展示され、お金の歴史をなぞっていく体験展示も充実する。「歴代の日本銀行券」やトピック展示の「お金の材料」なども見所で、展示資料数は約3000点にのぼる。
貨幣博物館には、コロナ禍の前は年間10万人以上が訪れていた。一時は感染症対策で臨時休館を余儀なくされたが、現在は土日祝日を中心に来館者数が回復しつつある。主任学芸員である関口かをり氏は「小さな博物館ですが、実際に来場されると『予想以上に楽しかった』といった声も頂きます。今後はまずはコロナ禍の終息を願い、新紙幣が発行される2024年の盛り上がりに期待したいです」と語る。
2023年5月号(4/15発行)掲載