2015年SDGsが国連で採択されて以来、取組みを進める企業が増えている。その中でそもそもSDGsへの取り組みとはどんなことか、どうやって取り組みを始めればいいのか、いかに事業の利益と社会問題を両立させればいいのかわからない、という声も聞こえてくる。
大阪商工会議所が開催した大阪ファッション産業振興フォーラム【サステイナブルSDGsを意識した商品戦略】から、そのヒントを探った。
(一社)ソーシャルプロダクツ普及推進協会(略称APSP)の深井賢一氏の講演では、中心となる事業である「ソーシャルプロダクツ(※)アワード」の受賞作品が紹介された。2020年の大賞は、サラヤの「ハンドラボ」。この商品は売上げの1%をアフリカ・ウガンダの手洗い普及活動に寄付し、総額は1億円を超えた。また、現地で売る商品は現地で生産している。ウガンダでは、手洗いすることを〝サラヤする”というほどの知名度である。
※ソーシャルプロダクツとは企業および他の全ての組織が、生活者のみならず社会のことを考えて作りだす有形・無形の対象物(商品・サービス)のこと
脱プラ部門の大賞はニチバンの「セロテープ」。一般の透明テープはプラスチック製だがセロテープは、全て植物でできている。そのことは審査員でも知らない人が多かった。優秀賞は、カゴメの「野菜生活」。これは地産全消がコンセプトで全国26地域の生産者と消費者をつなぐプロジェクトが評価された。
続きは2021年2月号(1/15発行)掲載