我が社の商品開発/森下仁丹「時代をもっとおもしろく」

懐かしいのに新しい。仁丹の持つイメージはその年代によっても変わってくるようだ。実は「仁丹」(※1)とは固有名詞ではなく、森下仁丹㈱の登録商標。儒教の徳を表す「仁」と良薬、丸薬の意である「丹」を組み合わせて作られた商品名だ。

120年前に誕生した仁丹の技術が、いま多角化を推進し、新しいビジネスチャンスを創出している。粉末、液体、微生物など様々なものを包むことができるという「シームレスカプセル製剤技術」だ。

創業132年。九代目社長の森下雄司さんに信頼の要となる看板商品の存在と社員に浸透する「仁丹らしさ」について伺った。

ものづくりの原点

森下社長が「ものづくりの原点」と語る「仁丹」シリーズは今年発売から120年目を迎える。創業者である森下博氏が「多くの人々の健康に役立つ、本当に喜ばれる丸薬をつくりたい」という一途な思いから生まれた。

16種類の生薬を配合した丸剤は120年たった今でも基本は同じ処方。長い歴史の中で、機械化された工程もあるというが、同じ手間ひまをかけて丁寧に作られているという。

 

2025年11月号(10/15発行)掲載

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