男性の働き方改革が少子化解消、女性活躍に
㈱ワーク・ライフバランス 新井セラ コンサルタント
組織で残業を減らし、業績はあげていただくコンサルティングをしています。当社の社名でもある「ワークライフバランス」という言葉は、育児・介護者が対象と思われがちですが、それは「ワークファミリーバランス」という狭い概念。家庭のある人と独身者の対立構造を作り、組織として一枚岩になれず業績向上には繋がりません。
一方、ワークライフバランスは全従業員が対象で、育児、介護の他、健康の為のスポーツ、自己研鑽、婚活など全てを含みます。多様なライフを持ち、多様な学びを職場で発揮すること。その付加価値が企業の業績向上に繋がります。
どの国にも、人口構造が経済にボーナスをくれる「人口ボーナス期」という時期が一度だけ来ます。働く世代が多いことから人件費の安さを武器に世界中から仕事を受注し、爆発的な経済発展ができる時代です。日本では1960年代から90年代半ばの高度成長期がこの時代でした。その後、働く人よりも支えられる人が多くなり、人口構造が経済の重荷になる「人口オーナス期」に突入します。人口オーナス期の発展には①労働参画出来ていない人(女性・障がい者・介護者)を労働参画させられること②少子化対策として真に有効な対策を取れることが重要です。
この二点において鍵となるのが「男性の働き方改革」です。内閣府の調査では、第二子以降が生まれるか否かに最も関係するのは夫の家事・育児時間だそうです。
続きは2021年7月号(6/15発行)掲載