「カード」ギフトの動向と 新刊カタログギフト

リンベル/ブライダルは7、8割がカードタイプ、デジタルカタログギフトも発刊
ハーモニック/ブライダル・法人でカードが伸長、「軽い」「持ち運び便利」が受ける
ロワール/カードタイプで個別テーマに特化、時代の変化に「エコ」で対応
三喜/「ギフタス」を法人ニーズに合わせ拡大、高額品から端数交換の低額品まで品揃え
アピデ/紙とカードの融合、チョイスリーフレットを発刊
東栄産業/究極のオーダーメイド式チョイスギフト、2万点からスピーディにオリジナル提案

 

1987年(昭和62年)に「限られた商品、持ち帰りの不便さ」といった当時の婚礼引き出物の問題を解消するツールとして登場したのがカタログギフトだ。「何を贈ればいいか分からない」という贈り手の悩みを解き放った画期的な手法は瞬く間に人気を集め、出産、快気、仏事、中元歳暮、そして法人ギフトへとあらゆる用途に拡がった。

このカタログギフトの導入・成長過程は同時に、家から家へ、部下から上司へといったタテ型の冠婚葬祭ギフトが、贈り先の「個」を重視するパーソナル型ギフトに移行する時期でもあった。フレグランスやブランド商品、家電小物、キッチン用品、そしてグルメ食材という従来の箱型ギフト商品とは打って変わったMDが取り入れられ、商品選びの主役となる女性や主婦層にフィットしたのである。

さらにカタログギフトは、温泉、ホテル、レストランなどの体験型商品の登場でポイントシステムへと変容を遂げる。通常のカタログギフトの交換商品は1点だが、同システムでは、貰ったポイントの範囲で何点でも商品が選ぶことができ、クレジットカードなどでお金(ポイント)を追加すれば、より高額な商品と交換できるという“ギフト券”の特性を備えたカタログとなった。こうしてポイント交換方式は新しい切り口のカタログギフトの可能性をさらに広げ、IDとパスを打ち込みネット上で商品を選ぶ「カード」ギフトを定着させた。

 

2024年10月号(9/15発行)掲載

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