贈答用線香が好調の㈱日本香堂(東京都中央区)。コロナ禍の2020年、21年は売上げを増やし、22年も前年以上に増える見込みだ。そんなトレンドの中で、贈答用線香はネットよりも販売店の店頭の売上げが増えるという市場の変化が起こっている。
大手モールのデータによると、線香の販売はネット取引の拡大でここ数年右肩上がりで進み、コロナ禍でもう一段増加したが、今年の夏頃からネットによる取引額は前年割れを示し始めたという。同社の出荷ベースの販売量は減少していないので、今までネットで購入していた顧客が店頭での購入にシフトしたのではないかと推測している。贈答用線香の購買層は、値段の高さもあって高齢者・シニア層が中心。ワクチン接種の普及などでシニア層も外出できるようになり、リアル店舗での購入、“店頭回帰”が顕著になったのではないかと。
2022年1月号(12/15発行)掲載