貢献ギフト/森づくりフォーラム「荒廃進む人工林に人の手を」

海外に比べ、日本では「なにかに寄付したい」と感じても手軽に貢献できる仕組みや機会があまりない。そんな中で、カタログギフトは、ユニセフやNPO法人団体、災害復興支援など、貰い手が寄付活動に参加できる絶好の場を提供。寄付行為が有力アイテムに育ち、ギフト媒体で市民権を得てきたと言えよう。

今回紹介する「森づくりフォーラム」は、一般市民参加型の森づくり活動を促進しながら「森とともに暮らす社会の実現」を目指している団体である。1990年代から自主的に活動をスタートし、2000年にNPO法人格を取得した。代表理事は哲学者の内山節氏。

人口林放置が災害の種に

世界有数の森林国である日本。しかし国土面積7割(2508万㎡)を占める森林のうち4割が人工林。その約半分が個人の所有物であるが、所有者が不明の森も数多く残されている。

かつて建築や製紙材料など、木材を主要エネルギーとしていた日本。戦後復興から高度経済成長期にかけ、木材需要が増大し、建築に最適なスギやヒノキを中心に全国各地に人工林が造成された。だが1960年代に入り、エネルギー資源は木材から石油などに移行。1964年の木材輸入の自由化が追い打ちをかけ、国内の林業従事者は減少を余儀なくされた。森の守り人となるはずの林業従事者は、今では全労働従事者の0・1%に満たない。その結果、全国各地の人工林が放置され、今まさに様々な問題を引き起こしている。

 

続きは2020年10月号(9/15発行)掲載

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