カタログギフトのMD/東急ハンズ「店舗の楽しさを疑似体験」

東急ハンズのカタログギフト「from hand to hand(フロムハンドトゥハンド)」。贈り物を選ぶひと手間をかけ思いを込めることができるカタログギフトとして前回取材したのは2012年、6つのテーマから贈り先に合わせて3つのテーマを選んで送るというユニークなカタログだった。その時に掲げたのは「ハッピーなものを作る」「内製化」、そして「東急ハンズらしさを出したい」という制作コンセプトだ。

現在の「フロムハンドトゥハンド」は、リニューアルで大きく改編された。全てのカテゴリーが1冊に凝縮され、3800円、5800円、1万800円の3つの価格帯になった。装丁は一般的なカタログギフトだが、ページをめくると当初のコンセプトと変わらぬ東急ハンズらしさが満載されている。掲載商品の選定から編集まで全てを担当する法人営業部野口浩平氏に話を聞いた。

オールジャンルを1冊に

カタログギフト立ち上げ当時「東急ハンズの社風というか、何を始めるのもまずは自分たちだけでやりたいという思いが強く、カタログギフトも例外ではなかった」と当時を振り返る。

手作りが好きな人間が集まって、周りの状況を見ずに自分たちで作ることにこだわったカタログだったという。東急ハンズの通販のシステムをそのまま使い、注文が入ると新宿店の倉庫からピックアップして発送するという独特のシステムだった。売上げは当初から順調な滑り出しだったが、徐々に物流が追いつかなくなり、遅延を発生させてしまう事態となった。その後、ギフト専門商社の知恵を借りて物流の安定を図り、体制を再構築した。

 

続きは2020年9月号(8/15発行)掲載

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