欲求起点で考える「新商品・新サービスの作り方」

大阪府デザイン・オープン・カレッジ フォーラム/㈱ウサギ 高橋晋平 社長

“個人の欲求”から新商品は生まれる

大阪府が10月に「大阪府デザイン・オープン・カレッジ フォーラム」をオンラインで開講した。オンラインセミナーでは、おもちゃのクリエーターとして名高い㈱ウサギの高橋晋平社長が登場し、「新商品のアイデア発想法」について講義した。

高橋氏は2004年に㈱バンダイに入社し、数々のヒット商品を手掛けてきた。2014年に独立起業し㈱ウサギを設立。おもちゃやゲームなど遊びにまつわる様々なコンテンツ開発に携わる。また、幅広い事業を対象に新商品やサービスの企画・開発のアドバイザーとしても活躍し、「新しいアイデアのつくり方」に関するスピーチは「TEO・com」など世界中で配信され、累計220万回以上再生される。以下、セミナーより抜粋して紹介する。

∞プチプチが大ヒット

バンダイに入社した当初は自分のアイデアで笑わせたいと言い続け様々な商品を開発しました。一番売れた商品が「∞(むげん)プチプチ」。梱包のプチプチを模したキーホルダーで、その粒をボタンで再現し、指で押すと感触と音を楽しめます。2007年に発売し国内260万個以上の大ヒットを記録しました。

ガシャポンの部署では「猫背」を開発しました。猫背の猫が2本脚で歩くフィギュアです。パソコンの前に飾れば自然と姿勢を正すようになるというコンセプトが高く評価されました。

これらは「プチプチをつぶすと落ち着く」「猫背を直したい」という自分の叶えたい欲求を、玩具で叶えたものです。

 

2022年1月号(1/15発行)掲載

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